私が社会人になってから20年程度の時間が経過し、その間大企業の本部で課長を経験したこともあります。
この過程で沢山の新人(新社会人)を見てきました。
この結果、活躍し優秀だと思われる新人・活躍できず使えないと思われてしまう新人とはどういう人達か、ある程度パターンが見えたように思っていますので、新社会人の方たちを読者として想定して書いてみようと思います。
2020年4月に会社に入ったと思ったらコロナ騒動でいきなり自宅待機になった新社会人の方々にも、いち社会人経験者の見解としてご参考になれば幸いです。
社会や職場のルールを守る
いきなり当たり前の話と思われたかも知れませんが、大事なことです。
どこの職場にもルールがあり、守っていく必要があります。
これが会社に入る前と後での大きな違いで、たまに社会人経験が長い人でもこれが出てきていない人がいます。
特に最初のうちは、上司や先輩たちから言動が注目されていることもあり、過剰なくらいにルールに気を使うほうがいいと思うので最初に持ってきました。
特定の行動がルールに沿っているか不安であれば、速やかに上司に相談してしまいましょう。
上司の方も、不明点は勝手に判断せず、相談してくれると思えば安心し、部下を信頼するものです。
逆に、部下の側が勝手に判断してルール違反をしてしまうと、何をするか分からない奴、ということになってしまい、上司から部下への監視?がより強くなってしまうものです。
特に、自分の利益を図るためにルール違反したということになると最悪ですので、絶対に避けて下さい。例えば経費の申請は厳密にやっておいたほうが良いです。
周囲を尊重する
上司
あなたの評価をするのは上司だということは決して忘れてはいけません。
会社の中で高い給料を得たければ、上司に評価される必要があります。
会社の中で高い成果を出したければ、上司と協調していく必要があります。
上司に気に入られるようにすることが大切です。
仕事で成果を出すことに加えて、「上司に気に入られること」を常に目標に置いてください。
仕事で成果を出せば、上司に嫌われても良いと思っていませんか?
仕事で成果が出たかどうか、仕事の評価をするのも上司だということを忘れてはいけませんよ。
ところで、上司も人間なので必ず何かのミスをします。
上司のミスに気付いた場合はどうしたらいいでしょうか。
ちゃんと伝えてあげれば良いと思います。
上司はあなたのことを信頼するようになりますよ。
上司と2人だけの時に丁重・簡潔に伝えて下さい
同じ職場内
始めて社会人になった人達は、職場にいる人達は自分とは違う価値観を持つ人ばかりだと思うかも知れません。
しかし理解できなくとも、職場の上司は当然として、同僚を尊重しておいたほうが良いと思います。
会社での人間関係は永続性がある点が就職する前の友人関係などとの大きな違いです。
会社をやめない限り同じ人達と付き合っていくことになりますので、下手すると(上手く行けば?)半世紀近く同じ人達とご一緒することになります。
変に人間関係がこじれると大変だということはよくよく意識して、他の人を尊重する癖をつけておかないと危ないと思います。
相手を尊重する為には相手のことを知らないといけません。
相手に雑談を振られたら、仮に下らないと思っても、仕事の手を止めてでも雑談に付き合っておいたほうが良いです。
こうして地道に間関係が築けておけば、自分が困ったときにも助けてくれますよ!
同じ趣旨で、できれば職場の人達にはウザがられない程度には沢山話しかけておいたほうがよいです。
また、助けてもらったら素直に感謝し、相手に迷惑を掛けたらキッチリ謝る等の一般的な礼儀を守っていく必要があります。
社外に対して
ビジネスマナーについては、直ちに覚えてしまったほうが良いです。
タクシーに乗る時、どこが上席か等どうでもいいと思うかもしれませんが、一応ルール(運転席の後ろが上席)がありますので、分かっていないと、怒る人は怒ります。
そして、取引先を怒らせたが最後、悪名が残り続け、不利益が続きます。
高い協調性を持つ
一般的に言って、日本企業においてはひとりひとりの役割分担はそれほど明確ではありません。
チームの中でどんどん仕事の幅を増やしていく・仕事を自ら取っていく事が求められています。
自分の仕事・業績のみに関心を払い、チームの業績拡大に積極的に寄与しない等のことがあると、評価が下がる場合があります。
要は、自分の利害・感情・評価をある意味犠牲にしてチームとしての業績の達成に貢献する人が評価されます。(私はこれを肯定していないので念の為)
自己中心的な言動だと思われてしまうと、不利益を被りますので注意して下さい。
大変残念なことだとは思いますが、有給の申請という権利の行使すら自己中心的だと思われる恐れがありますので、そこは職場や上司の様子を良くみておくほうが宜しいかと思います。
責任感を持って仕事に取り組む
自分の役割を普段から果たすのは当然です。
難しい仕事との付き合い方
問題は、難しい状況になった時にどうするかです。
妥協せず、努力して最後まで全うするようにしましょう。
失敗する時や、場合によっては上司に仕事を取り上げられる時もあるとは思いますが、その仕事が完了するまで、リカバリー等に関与していきましょう。
一回始めた仕事を放り出してしまうと、評価が極端に下がります。
上司が不快な態度で仕事に関与し始めたら嫌でしょうが、ここはぐっとこらえて放り出すのだけはヤメましょう。
人がチェックしない仕事
他人が同じ部屋いないという意味で見られていない場合、自分がやった仕事の成果を見られていない場合というふたつがありますが、どちらの場合も、手を抜くと、長期的には必ずバレます。
仕事に対してそういう姿勢で取り組んでいるということは周りに伝わるもの、と考えておいて間違いないと思います。
会社を批判しない・愚痴を言わない
会社を批判すると、自分が正しいような気持になって、一時的に救われるときもあると思います。
しかし、新入社員のあなたが何を言っても会社は変わりません。
自分の中に不満があると、自分の持っている力を100%出すことができなくなって、成果が出しにくくなります。
会社は仕事をする場所だということは、決して忘れてはいけません。
不満を言う暇があったら、成果を出すことに集中しましょう。
成果が出れば、あなたの職場環境は勝手に改善していきます。
周りがあなたに忖度するようになってくるからです。
会社は金を稼ぐための組織です。ですから、成果が出ている人は存在感・発言力が勝手にどんどん大きくなっていくのです。(逆に言えば、成果が出ていないのに不満を言っても自分が批判されるだけです。)
また、会社は金を稼ぐための組織である以上、前向きに頑張っている人は信頼され、周りから応援されることになります。
不満を言って、後ろ向きの人は、そもそも会社から必要とされないのです。
これと似た話としては、次のようなこともあります。
たまに、社長になったつもりで働けという表現を耳にすることがあります。
高い視点から会社を見ろということだと思いますが、私は無駄なことだと思います。
目の前の仕事をひたすら忠実にこなしていくことが重要です。
その際に求められるのは、社長ではなく、自分の上司が何を考えているかを理解することです。
社長の視点が分かっても、自分の影響力の外にある以上、無駄なことであり、自分の中に不満を生じてしまうきっかけにもなりかねません。
耐え切れなくなったら会社を辞めましょう
ここまで私が書いた話は、実際に世の中で役に立つ考え方だと思いますが、職場の状況や性格によっては負担がかかり過ぎる場合もあると思います。
個人への過度な負担がかかってもそれを受けて立つのが良い社会人だというような風潮があります。(一時に比べれば弱まりましたが)
こういった風潮はしばしば従業員個人に過度な犠牲を強いる職場環境となり、過剰な労働等の不健全な状況を生み出して、酷い場合には自殺者を生み出すような事に繋がっています。
私の友人は過労死しましたが、家族は悲惨なものです。死にそうだと思ったら必ず会社をヤメましょう。
過労死じゃなく、自殺者が出ても会社は変わりません。残念ながら私は数回見てきました。
会社が原因で死ぬのは本当に馬鹿馬鹿しいですよ!
まとめ
ちょっと長くなってきたので、一旦この辺にします。
この記事はお役に立ちましたでしょうか。気に入って頂けたらとても嬉しいです。
書いていて気付いたのですが、流石に20年も会社員生活をしていると、書きたいことはまだまだ沢山あるし、無限に書ける感じがします。
続編を書いていきたいと思います。
ではまた!
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